M&Aを活用した事業承継の事例紹介-2
M&Aを活用した事業承継の事例紹介-2
第1回のコラムでもご案内した通り、本シリーズではM&Aを活用した事業承継事例をご案内しております。
今回は株式会社「クスリのアオキホールディングス(以下、「クスリのアオキホールディングス」)」が子会社である株式会社クスリの「アオキ(以下、「クスリのアオキ」)」を通じて、株式会社「サンエー(以下、「サンエー」)」のスーパーマーケット事業を譲り受けた案件(2023年1月5日公表)をご紹介いたします。
●取引の概要
事業譲渡契約締結日 :2023年1月5日
事業譲渡実行日 :2023年3月1日(予定)
買い手 :株式会社クスリのアオキホールディングス(東証プライム)
買い手側アドバイザー:不明
売り手 :株式会社サンエー(非上場)
売り手側アドバイザー:不明
対象事業 :サンエーが運営するスーパーマーケット事業
取引形態 :事業譲渡
取引金額 :非公表
アドバイザー費用 :非公表
●取引の概観
●取引の背景等
スーパーマーケット業界は、少子高齢化に伴う市場の縮小や、コンビニやドラッグストア並びにネットスーパーといった異業態の参入によって、競争が激化していると言われております。このような中で、ドミナントの強化・拡大を企図したM&Aや資本・業務提携が近年盛んに行われている状況です。
「クスリのアオキホールディングス」は、傘下でドラッグストアのほかに専門調剤薬局やスーパーマーケットを展開する事業会社で、利便性と専門性の強化をコンセプトとし、食品の販売も強化し、大型店においては生鮮三品の取扱いもしているとのことです。他方で、「サンエー」は新潟県糸魚川市で食品スーパー2店舗を展開しているそうです。
「クスリのアオキ」によれば、本件実行の狙いは下記にあるとのことです。
・食品スーパーが持つ新鮮な食品の品揃えと、ドラッグストアが持つヘルス&ビューティーや日用品の品揃え等を組み合わせることで、地域のお客様により一層ご愛顧いただける店舗を実現
・「クスリのアオキ」として、新潟地区におけるドミナントの強化
●出典:「クスリのアオキ」IR資料「株式会社サンエーの事業譲受に関するお知らせ」(2023年1月5日)
東京事務所/公認会計士 青木信暁