海外事業監査はどうすべき?
今回のお題は“海外事業監査どうすべき?”というテーマで進めます。
海外事業への監査を行うにあたり、監査役による監査でも内部監査部門による監査でも海外事業に関してグループ全体としてどうやって内部統制システム体制を敷いているか理解する必要があります。
大きく分けて3つの体制があります。
【中央集権型】【子会社分散型】【地方分権型(折衷型)】
それぞれ、ご説明します。
【中央集権型】・・親会社内部監査部が、海外の全拠点を監査する体制。
※海外全拠点を範囲として均質的な監査を実施できるものの、現地往査の場合は移動コストがかかり、現地固有の文化・商習慣や法制度などに対応しきれないおそれがあります。
【子会社分散型】・・親会社と海外子会社の内部監査部門がそれぞれ監査する体制。
※現地固有の文化・商習慣や法制度などに対応でき、また、移動コストも低減できますが、海外子会社で行った監査結果の管理が難しいという状況があります。
【地方分権型(折衷型)】・・親会社(ハブ)と地域統括会社(地域ハブ)にそれぞれ内部監査部門を設置し、親会社が統括会社を監査し、統括会社が傘下の海外子会社を監査する体制。
※上記2つの折衷であり、いいところ取りの体制と言えるでしょう。
このように、海外内部監査を行うにあたっては、自社の海外展開状況を見て、上記の3つを取捨選択する必要があります。ぜひご検討ください!
東京事務所/公認会計士 森 大輔 (MD)