• TOP
  • COLUMN
  • M&Aを活用した事業承継の事例紹介-4

2023.10.23

COLUMN

M&Aを活用した事業承継の事例紹介-4

本コラムについて

M&Aを活用した事業承継事例をご紹介している本コラムですが、今回は共栄セキュリティーサービス株式会社(以下、「共栄セキュリティーサービス」)による東神産業株式会社(以下、「東神産業」)の子会社化についてご紹介いたします。


取引の概要

株式譲渡契約締結日         :2023年10月2日
株式譲渡実行日                 :2023年10月2日
買手                                   :共栄セキュリティーサービス
買手側アドバイザー          :不明
売手                                   :岡本央*1
売手側アドバイザー          :不明
対象会社                            :東神産業
取引形態                            :株式譲渡
取引金額                            :非開示
アドバイザー報酬             :非開示

*1 岡本央氏は東神産業の代表取締役で、同社の全株式を保有する株主


取引の概観


取引の背景など

共栄セキュリティーサービスは東証スタンダード市場に上場しており、施設警備業務や交通誘導警備業務等の人的警備事業を展開する会社です。同社は、その投資家向け説明資料(2023年5月31日開示)のなかで、警備業界の経営課題として、事業承継問題や警備料金、人材確保等を挙げ、これに対応するM&A戦略としてM&Aを通じたスケールメリットの創出、シェア確保を目指しプライスリーダーになる、警備料金の改善・社員待遇の改善を実現することを掲げています。そのようななかで、昨年度(2023年3月期)には3件のM&Aを実施し、このM&A実行が業績・人員増加の面でも寄与したとのことです。

東神産業は、神奈川県に本社を置く会社で、施設警備業務や交通誘導警備業務の人的警備事業、及び人材派遣事業等を展開しているとのことです。今回、東神産業を子会社化することにより、人員数とエリア補完体制及び人材派遣事業によるサービス拡充を企図しているとのことであり、前述のスケールメリットの創出、警備料金や社員待遇の改善につなげていく方針であると開示しておられます。

出所:
共栄セキュリティーサービスIR資料
東神産業株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ(2023年10月2日)
2023年3月期投資家向け説明資料(2023年5月31日)

東京事務所/公認会計士 青木信暁