M&Aを活用した事業承継の事例紹介-6
●本コラムについて
M&Aを活用した事業承継事例をご紹介している本コラムですが、今回はNCホールディングス株式会社(以下、「NCホールディングス」)による株式会社アプラス(以下、「アプラス」)の子会社化(2024年2月9日公表)についてご紹介します。
●取引の概要
株式譲渡契約締結日:2024年2月9日
株式譲渡実行日 :2024年3月27日
買手 :NCホールディングス
買手側アドバイザー :不明
売手 :橋爪卓博(アプラスの代表取締役社長)
売手側アドバイザー :不明
対象会社 :アプラス
取引形態 :株式譲渡
取引金額 :非開示
アドバイザー報酬 :非開示
株式譲渡契約締結日:2024年2月9日
●取引の概観
●取引の背景等
NCホールディングスは東証スタンダード市場に上場する会社で、「ベルトコンベヤ事業」「パーキング事業」「物流装置事業」「太陽光事業」「システム開発事業」を中心に多角的事業を展開する会社です。決算短信によれば、同社の報告セグメントはコンベア事業と立体駐車装置関連事業及び再生エネルギー関連事業からなり、直近期(2023年3月期)の連結売上高(14,279百万円)に占める割合は、コンベア事業が4,843百万円(33.9%)、立体駐車装置関連事業が6,612百万円(46.3%)、再生エネルギー関連事業が2,824百万円(19.8%)とあります。
他方のアプラスは「立体駐車場装置メンテナンス事業」「太陽光事業」を営んでいるとのことですが、このうち「立体駐車場装置メンテナンス事業」ではNCホールディングスで取り扱っていない、二段多段式の立体駐車場装置製造、保守、メンテナンスのノウハウを有しているとのことです。NCホールディングスとしては、当該技術的強みを有するアプラスとの連携を深めることで高いシナジーが期待できるほか、「太陽光事業」も自社の既存事業を強化し得ると考えているようです。
●出所
NCホールディングスIR資料
株式会社アプラスの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ(2024年2月29日)
2023年3月期決算短信
東京事務所/公認会計士 青木信暁