海外拠点の内部監査は、意味があるもの?
みなさん、こんにちは! アル・スールの防災責任者のMDです。
あっという間に2023年も終わりに近づきましたが、仕事納めの準備は順調でしょうか?
さて、今回のテーマは“海外拠点の内部監査って意味あるの?”です。
MDが、よくクライアント様に聞かれることが「海外子会社の管理に苦労しているんです」、「海外子会社で何が起きているのか分からないんです」ということ。
実際に見聞きしたことあると思いますが、海外子会社は不正事案がよく発生します。
海外子会社の管理は実務部隊(例えば、経理や海外事業部など)が日頃の管理をすると思います。一方で、海外子会社の内部監査はなぜ必要なのでしょうか?
一言でいえば、海外事業展開は国内事業展開にはない大きなリスクがあるからです。
海外での事業展開、そして子会社については現地での法律や会計・税務、ビジネス慣習や文化など国内とは異なり、また、目の届かないところでの事業であるため、日本からの監視も効きにくいです。こういったリスクや問題について内部監査を通じて現地事情を理解することで、監査自体が牽制となり、その結果としてグループガバナンスが適切に構築されるとともに早期のリスクや潜在的不正事案の発見へと繋がります。
海外監査となると言語的問題や移動時間などを含め負担も大きく、国内拠点の内部監査より敬遠しがちです。拠点監査のローテーションを上手く活用すること、そして外部のコンサルタントを内部監査のアドバイザリーやコソーシングメンバーとして上手く利用すること、長期にわたり海外子会社が誰の目にも触れていない、ということがないようにしたいものです。
東京事務所 / 公認会計士 森 大輔 (MD)